ヘルニアが腰痛の原因ではない理由

腰痛で最も多い診断がヘルニアです。この記事では、整形外科でいうヘルニアとはどういう症状なのか?そして 何か月病院に通っても痛みが良くならなかったり、手術をしても痛みが解決しなかったりするケースが多いのは何故なのか について解説したいと思います。

「私の腰の痛みはどうして良くならないの?」「手術をしたのに痛みが取れないのはどうしてだろう?」と悩んでいる方にお役立て頂けると思います。

今日は!痛み解消スペシャリストの長岡です。

「これがあなたの背骨の状態です」と言って、レントゲン写真を見せられながら説明されれば誰でも「そうか!ヘルニアが腰痛の原因なのか…!」と大抵納得します。しかし、少し医学を勉強すると、このヘルニアが腰痛の原因とする説明には多くの矛盾のあることが分ります。

『腰痛の原因は何なのか?』『どうして病院や色々な治療を試しても良くならないのか?』という事について詳しくお話したいと思います。

ヘルニアの神経が圧迫されて痛いは本当か?

ヘルニアの説明

ヘルニアというのは、上図イラストのように椎間板の髄核が飛び出して神経を圧迫するので痛みが起こるという説明です。

けしてヘルニアがウソだと言うつもりはありません。レントゲンで分る事なのでヘルニアは間違いありません。しかし ヘルニアが本当に腰痛の原因か? という事です。色々矛盾する事実についてご紹介します。

矛盾1 ヘルニアでも腰痛のない人が70%

前にNHKの番組だったと記憶していますが、検査するとヘルニアの症状の人はものすごくいっぱいいるらしいです。じゃあ、そのヘルニアの人が全部腰痛かというとそうではありません。

実際に ヘルニアで腰痛の人はたくさんいる中の30%くらい と言われています。 70%の人は全然痛くない と言うのです。これって絶対おかしい話です。 ヘルニアが腰痛の原因だとすれば、ヘルニアの人は全員腰痛という理屈にならなければなりません。 

私も15年で5,000人以上の腰痛の人を見てきました。病院でヘルニアと診断された人もたくさんいました。そしてヘルニアの手術をしても腰痛が治らないと言う人もたくさん見ました。何回手術をしても痛みが取れなくて、4回手術をしたという人も見ました。

その方は治るどころか、 4回目の手術後ベッドから起きることもできなくなってしまいました。手術でヘルニアは間違いなく治っているのに痛みが取れないのは絶対おかしい話です。 

矛盾2 腰痛なのに原因不明?

 腰痛で病院で検査をしても原因不明 と言う人もかなりいます。 原因がないのに腰痛になる? これを整形外科のドクターはどう説明するのでしょうか?これも絶対おかしい話です。

矛盾3 手術をしなくても痛みは解決する

世の中には色々な治療方法があります。恐らく整形外科が腰痛の問題を解決できないから、このように色んな治療が存在するのだと思います。整形外科で本当に良くなるのであればハッキリ言って必要ありません。

そして、 手術以外の方法や民間療法で良くなってしまうケースもかなりあります。 実際良くなった人の話もたくさん聞きます。

 ヘルニアが腰痛の原因であれば手術以外に解決方法はないことになります。 しかし、 代替医療(手術、薬以外の方法)でもウソみたいに簡単に良くなるケースも多い のです。このホームページで紹介している イオンシートを使っても、ほとんどの腰痛は解決します。早い人は1回です。 

なぜそのようなことが起こるのか?私はヘルニアは治していないし、治すことができません。それでも痛みは消えてしまいます。おかしな話です。実際病院でヘルニアが腰痛の原因と言われた人は不思議な顔をしながら「魔法みたいですね!」と言います。

矛盾4 実際はヘルニアの部分でない所が痛い

病院では腰椎のレントゲンを撮って、骨の損傷を調べます。しかし、私は医者ではないので、 患者さんが体のどこが痛いのか丁寧に調べます。 すると 実際に痛い部分が腰椎ではないケースがたくさんあります。たくさんというよりほとんどです。 

 ドクターは患者さんが腰のどの辺が痛いかなど全く関係ありません。 「腰が痛い!」と言えば レントゲンやMRIなどで腰椎の問題だけを見ます。 しかし、 実際にはヘルニアとは全く関係ない部分が痛んでいる場合が多い のです。

ヘルニアと診断された人をどこが痛いか確認した写真
痛い部分を丁寧に調べると実際は筋肉に問題のあることが分る

これはすごくおかしな話です。ヘルニアの腰椎部分が痛いのであれば納得くできる所もありますが、 実際に痛みが起こっている部分を調べると、ヘルニアとは直接関係のない部分が痛んでいるケースがほとんどなのです。 

矛盾5 神経は圧迫されても痛くない

最期に 「神経は圧迫されても痛くない」 という話をします。これが一番おおきな矛盾であり問題です。整形外科の痛みが起こる説明の根本は 「神経が圧迫されているから痛みが起こる」 という事です。

しかし、 現代医学で「痛みのメカニズム」(痛みが起こる仕組み)については生理学で学ぶ内容です。 その生理学で神経の働きについてどう書いてあるか紹介します。これは医師の卵たちが実際に講義で習う内容です。

「痛みというのは通常、 神経線維の先端についている痛みセンサーだけがキャッチします。痛みセンサーが電気信号を伝えてはじめて、痛みが感知される のです。 神経の途中で痛みが発生したり感知されることはありません。 」 

石川県にある加茂整形外科医院院長の加茂淳先生の著書『トリガーポイントブロックで腰痛は治る!』から一部抜粋

上図(神経の仕組み)をみると分りますが、 神経の先端には感覚受容器というセンサーが付いています。このセンサーが痛みの電気信号をキャッチすると、脳に伝わって痛みを感じます。   神経の途中にはこのセンサーがないので、圧迫されたりしても痛みを感じるという事はないというのが生理学(生命の仕組み)における医学の常識 になります。

通常のセンサーと同じ仕組みです。センサーはその先端で情報をキャッチすると情報がモニターに送られ、画像として見たりできます。 途中の線を足で強く踏んだとしても、センサーが働くことはありません。何も起こりません。 

神経もセンサーと同じような仕組みになっています。ですから 神経の途中が圧迫され痛みが起こるという説明は、医学部で教えている生理学の生命の仕組みと全く矛盾する説明ということになります。 

痛みのメカニズムを知らない医師

私は、ドクターはちゃんと生理学の「痛みのメカニズム」で、『痛みは筋肉に起こる』と学んでいるのになぜ骨とか神経の問題にしてしまうのか理解できませんでした。

私は患者さんの体に触れながら、実際に痛い所を探すのが施術の基本なので「あ~、ここの筋肉が痛んでいるんだな」と分ります。ですから10年以上前から痛みは筋肉が原因で起きていることが分っていました。

実際に痛い所を確認すればすぐに分かる事なので、「医師がこんなこと分からないはずがない」「もしかしたら、私が間違っているのだろうか?」と長年思っていました。

その疑問が加茂整形外科医院院長の加茂淳先生の著書『トリガーポイントブロックで腰痛は治る!』という本を読んでやっと解決できました。やっぱり医師は分っていなかったのです。加茂先生の本にはこのように書いてあります。

 「痛みのメカニズムを知らない医師」 


腰痛など筋骨格系の痛みのほとんどは、 筋肉のけいれんからくる「筋痛症」が原因です。 簡単に言うと、 筋肉の痛みです。 ところが、 医師の卵は、その肝心な 筋肉の生理学や病態についてはほとんど習わない のです。なぜか 現代医学から「筋肉」がすっぽり抜け落ちてしまっています。 

 
いまの医学教育では、「痛みのメカニズム」については、基礎医学の生理学で 臨床の勉強を始める前にちょっと習うだけで、医師になる頃にはすっかり忘れている のが現状だと思います。


つまり、 痛みのメカニズムを忘れてしまった医師が、習ったことがない筋肉の病態を診ている のです。そして、  レントゲンやMRIや関節鏡で見える「骨格異常」が痛みの原因だと教えられ、疑うこともせず、そう思い込んでいる のではないでしょうか。 

石川県にある加茂整形外科医院院長の加茂淳先生の著書『トリガーポイントブロックで腰痛は治る!』から一部抜粋
 ドクターの卵たちは、「痛みのメカニズム」ついてほとんど習っていないに等しいのです。それで医療の現場に出てから先輩に「神経が圧迫されるのが痛みの原因だ」と教えられ、全く疑うこともなく診断している というのが現実のようです。

その背景には、 筋肉はレントゲンやMRIをで検査しても写らない、 そして 現代医学には「筋肉科」がない 為に、 筋肉のことを研究しているドクターもほとんどいない、 さらに 整形外科のドクターはレントゲン画像だけ見て、体を見ない という現実があるように思います。

 では医学部の生理学で学ぶ痛みが起こる仕組みはどうなっているのか?こちらで詳しく解説します。「痛みのメカニズム」