- 成長痛(オスグッド)で膝が痛い
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こういった成長痛で膝や足の痛みでお悩みの方にお伝えします。
- 整形外科的に見た成長痛で膝が痛い場合の原因
- 痛みが起こる仕組みから見た成長痛で膝が痛い場合の原因【+自宅でできる解消法】
- 痛みのメカニズム(痛みが起こる仕組み)
この記事を書いている私は、元文部省の国家公務員で国立大学の医学部に採用され、ドクターの研究助手に従事。現代医学が痛みの解決に大きな成果を上げていない現実を知り、痛みとは何か?どうしたら解決できるのか?を研究。
「瞬時に痛みが消える」不思議な東洋医学との出会いから「簡単!痛み解消法」を開発(特許庁申請) 20年間で原因不明や手術しても痛みが取れない人など15,000人以上解決。インターネットでも腰・膝・肩等の痛み回復方法を指導し10,000人以上の回復実績。
目次
整形外科的に見た成長痛で膝が痛い場合の原因
野球やサッカーなどスポーツをやっている少年が、膝(皿)の下が痛くて、走れない、正座ができないなどの症状に悩むケースがたくさんあります。
小学校高学年から中学生くらいによく起こる症状で成長痛(オスグッド)と呼ばれます。
かかとなどにも痛みが起こり場合がありますが、膝下の場合上の写真のように膝の下の骨がポコッと出っ張ってきます。
初めに整形外科行くと説明される成長痛(オスグッド)の原因についてお話します。
▶整形外科の成長痛(オスグッド)の原因
整形外科のオスグッド原因
太ももの前の筋肉の力が膝蓋骨を経由して膝を伸展させる力として働きます。膝を伸ばす力の繰り返しにより、大腿四頭筋が膝蓋腱付着部を介して脛骨結節を牽引するために、脛骨結節の成長線に過剰な負荷がかかり成長軟骨部が剥離することで痛みが生じる。
成長痛(オスグッド)は病気ではありません。神経痛などと同じように「○○痛」と言うのは状態を指している言葉です。
整形外科は骨格系(骨)の問題を治す専門科ですから、当然骨折や軟骨のすり減りによる神経の圧迫などの原因を疑いレントゲン等で検査します。
骨の成長スピードに対して筋肉や腱の成長が追いつかずに、成長軟骨部が剥離して痛みが生じるという診断になります。
しかし、整形外科で成長痛(オスグッド)に関する治療法はありません。痛みが強い場合は患部にアイシング処置を行ったりしますが、「安静」が唯一の治療方法です。
なぜ成長痛(オスグッド)が起こるのか?どうして整形外科で良くならないのか?について解説しますが、成長痛(オスグッド)がなぜ起こるのか?をお話する前に痛みとは何か?について簡単に解説したいと思います。
痛みとは何か?が分からないと解決方法も分らないからです。
▶痛みとは何か?

体が痛いと通常私達は整形外科に行きます。整形外科は骨折など骨格系(骨)の問題を治す専門科です。ですからレントゲンなどで検査して骨の問題がどこにあるか調べます。
その結果、ほとんどの整形外科のドクターは、軟骨のすり減りや神経が圧迫されて痛みが起こると説明します。その結果に基づいて薬を処方し手術を勧めたります。
ですから成長痛(オスグッド)も成長軟骨部が剥離して痛みが生じるという診断になります。
整形外科で説明する痛みの原因
しかし、私は若い頃、文部技官という技術系の国家公務員に採用され、国立大学の医学部でドクターの研究助手をしていたことがあります。それで詳しいのですが、実は近年このような整形外科の骨格(骨)異常が痛みの原因とする判断には問題が指摘されています。
まず最初の問題は骨がすり減って痛いという考え方です。医学の知識がない人でも分りますが、骨自体には神経がありません。ですから骨がすり減って痛いと言う説明は医学的におかしい説明になります。
ですから成長痛(オスグッド)の場合も『軟骨部が剥離して痛みが生じる』という説明は医学的におかしい話になります。
そして次の問題は神経が圧迫されると痛いと言う考え方です。「え~ウソでしょう!」と言われるかも知れませんが、実はドクターが医学部の学生(医者の卵)の時に学んでいる痛みの原因と全く違うのです。
▶神経が圧迫されて痛みが起こるは本当か?

痛みがどうして起こるか?つまり痛みが起こる仕組みについて医学部にいるドクターの卵達は「生理学」という授業で学びます。基礎医学の生理学の教科書にどのように書いてあるかポイントだけご紹介します。
石川県にある加茂整形外科医院院長の加茂淳先生の『トリガーポイントブロックで腰痛は治る!』という著書に分り易く解説されていますので抜粋してご紹介します。
整形外科専門医/リウマチ専門医/心療内科登録医/筋筋膜性疼痛症候群(MPS) 研究会名誉会長
「痛みというのは通常、神経線維の先端についている痛みセンサーだけがキャッチします。痛みセンサーが電気信号を脳に伝えてはじめて、痛みとして感知されるのです。神経の途中で痛みが発生したり、感知されることはありません」
『トリガーポイントブロックで腰痛は治る!』加茂整形外科医院院長加茂淳先生の著書引用
神経が痛みを伝えるメカニズム
上図の神経の仕組みを見ると分かりますが、神経は簡単に言えばセンサーです。痛みの電気的な信号をキャッチすると脳に伝える役割をしています。
神経の先端がセンサーになっています。神経の途中にはセンサーが付いていないので、痛みを感じることはないというのが生命の仕組みから分っています。
ですから整形外科で『神経が圧迫されて痛い』という説明は医学部の学生だった時に学んだ内容と違っていることになります。
医師がこのような内容まで患者さんに教えることはありません。
▶痛みのメカニズムを忘れてしまった医師
加茂整形外科医院院長の加茂先生はこのことについて次ように言っています。
今の医学教育では、「痛みのメカニズム」については、基礎医学の生理学で臨床の勉強をはじめる前にちょっと習うだけで、医師になるころにはすっかり忘れているのが現状だと思います。
つまり痛みのメカニズムを忘れてしまった医師が、習ったことがない筋肉の病態を診ているのです。そして、レントゲンやMRIや関節鏡で見える「骨格異常」が痛みの原因だと教えられ疑うこともせず、そう思い込んでいるのではないでしょうか。
これではうまく診断できるはずもないし、治療できるはずもないのです。これが、慢性腰痛がちっとも治らず、多くの腰痛難民が生み出される背景です。
『トリガーポイントブロックで腰痛は治る!』加茂整形外科医院院長加茂淳先生の著書引用
加茂先生は腰痛を例にお話していますが、基本的には成長痛の痛み(骨折等が原因でない)も含めて痛みが起こるメカニズムは一緒だと考えられます。
▶痛みのメカニズム
医学部で医者の卵達が生理学(生命の仕組み)で学ぶ痛みを感知するメカニズムについて重要なポイントをご紹介します。
患部が継続して大きな刺激を受けると、脳はその刺激を受けて、自律神経の交換神経が緊張します。
交感神経が緊張すると、血管が収縮し、その結果血流が悪くなり、筋肉細胞に十分な血液が行かなくなり、酸欠状態になって行きます。
筋肉細胞が正常に機能するために酸素は必要不可欠で、酸欠状態は危機的な状況になります。
この危機的状況に反応して、血漿からブラジキニンという痛み物質が発生します。
このブラジキニンが知覚神経の先端に付いている「ポリダーマル侵害受容器」(痛みセンサー)にぶつかると、痛みの電気信号が発生し、神経を通して脳に伝わると痛みを感じるようになります。
『トリガーポイントブロックで腰痛は治る!』加茂整形外科医院院長加茂淳先生の著書引用
ちょっと難しいかも知れませんが、これが現代医学で分っている痛みが起こる仕組みです。ここで重要なことは「痛みは筋肉で起こる」ということです。
医者の卵達も学生の時「痛みは筋肉で起こる」と学んでいます。ですから、あなたのお子さんの膝の痛みの原因は筋肉の可能性が大です。
しかし、どういう訳か現代医学には「筋肉科」がありません。さらに筋肉はレントゲンに写りません。ですから筋肉が損傷している状態を確認する方法がないのが現実です。
▶成長痛(オスグッド)原因は『軟骨部の剥離』は本当か?
成長痛(オスグッド)に限らず、膝の痛みで病院に行くと、多くは「変形性膝関節症(膝軟骨がすり減ったのが痛みの原因)」と診断されますます。レントゲンで分る事なので膝軟骨がすり減っているのは間違いありません。
整形外科で説明する痛みの軟骨理論
膝痛の軟骨理論は「軟骨がすり減って、骨がぶつかって痛みが起こる」という理論です。 レントゲンを見せられながら「骨と骨がぶつかって痛いのです」と説明されると、大抵の人は「なるほど!」と納得し、ガッカリ落ち込んでしまいます。
この説明が現代医学と矛盾するのは、先ほど説明したように 『骨が痛い』という考え方です。現代医学の常識ですが痛みは神経の問題です。しかし骨には神経がありません。 ですからたとえ骨と骨がぶつかっても痛くはありません。
ですからオスグッド(成長痛)の『軟骨部が剥離して痛みが生じる』という説明も、軟骨が剥離しているのは間違いないかも知れませんが医学的にはおかしい話になります。
▶レントゲンでは分らない膝の痛みの原因

左はドクターが見ているあなたの膝のレントゲン写真です。整形外科は骨を治すのが専門ですから、レントゲンを撮って膝の骨の問題を調べます。
右の写真は実際の膝の状態です。実際の膝は、周りに筋肉や腱が取り囲んでいます。歩いたり膝を曲げたりできるのは、これら筋肉や腱があるからです。
私は骨の専門家ではなく、痛みを解決する専門家ですから、実際に膝のどこが痛いのかを調べます。患者さんに痛みが起こる部分を聞きながら、膝を軽く押圧したりしながら痛んでいる部分を探します。
すると…。膝がすり減って骨と骨がぶつかる部分(皿の下中奥)が痛いという人はほとんどいません。確かに骨がすり減っているのは間違いありませんが、実際に話を聞きながら調べるとすり減って骨と骨がぶつかる部分が痛いという人はいないのです。
実際に痛い部分は筋肉に見つかります。しかし筋肉はレントゲンには写らないので分りません。
実際膝の痛い所を確認すると筋肉に原因があることが分かる
痛みが起こる仕組みから見た成長痛(オスグッド)の原因と自宅でできる解消法
次に生理学の痛みが起こる仕組みから成長痛(オスグッド)がどのような原因で痛んでいるのか解説します。
今の医学には筋肉科がないので独自に筋肉の事を研究しているドクターは極めて少ないと思います。
一番恐いのは、先の事例で紹介したように本当は筋肉の問題で痛みが起こっているのに、レントゲン検査などの結果、骨や神経が原因と診断されて手術を勧められるケースも多いことです。
この場合原因が違っているので「良くなると思って決断したのに手術をしても痛みやしびれが取れない」という結果になることも少なくありません。実際そういった方の相談もたくさん頂きます。
▶痛みが起こる仕組みから見た成長痛(オスグッド)の原因
膝は下右写真のようになっています。レントゲンを撮っても骨しか写らないので分りませんが、膝の周囲には筋肉や靭帯があります。


太腿の大腿四頭筋から伸びる膝蓋靭帯が、膝の下の骨(脛骨)にくっついています。脛骨の成長が早くて出っ張ってくると、この膝蓋靭帯が上に引っ張られて靭帯と骨の付け根に痛みが起こります。
ですから、基本的には靭帯(筋肉の一部)の痛みである可能性が高くなります。
骨が出っ張ってくるので骨が痛いように思われがちですが、骨には神経が通っていないので骨が痛いと言うことは医学的にありません。病院で成長痛の原因が分らないのは、レントゲンに写るのは骨の状態だけで靭帯は写らないからです。
▶成長痛(オスグッド)による膝痛を自宅でできる解消法

成長痛の解消法は比較的簡単です。写真のように膝下を押圧して、実際に痛い所を探し、そこにイオンパッチを貼ります。10枚くらい準備すれば間に合います。
メディカルイオンシートの場合はシートを半分に切ってペタッと貼るだけです。
かかとや足の他の部分が成長痛(オスグッド)で痛い場合も、基本的には同じやり方で解決します。
(足の甲、足の付け根、股関節が痛い場合はそれぞれの症状について解説した記事をお読みください)